漫画【ヒカルの碁】を読むべき3つの理由(全巻読むべし!)
何度も読み返したくなる漫画ってあまりないと思うんですけれども、「ヒカルの碁」この漫画は何度でも読み返したくなる面白さを持った貴重な作品です。本記事ではそのヒカルの碁を何度と読み込んだ筆者がその作品の「面白さの秘訣」について解説・紹介していきます。
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ヒカルの碁の概略
原作:ほったゆみ。漫画:小畑健。週刊少年ジャンプにて1999年~2003年まで連載。通常版コミックス全23巻。完全版全20巻。
ヒカルの碁のあらすじ

Ⓒヒカルの碁
小学6年生の主人公のヒカルはある日、祖父の家の蔵で古い碁盤を見つけるが、その碁盤には平成時代の天才棋士・藤原佐為の霊が宿っていた。佐為はヒカルの意識の中に入り込み、二人は共同生活を送るようになる。はじめは嫌々ながら佐為の囲碁に付き合っていたヒカルだが、徐々に自分も囲碁に興味を持つようになり、その世界に引き込まれていくことになる。囲碁をテーマに繰り広げられるヒューマンドラマの傑作漫画。
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漫画「ヒカルの碁」その面白さの秘訣とは
碁を通して見える青春成長物語

Ⓒヒカルの碁
ヒカルの碁という作品は囲碁という競技をテーマにこそしていますが、基本的には主人公ヒカルやその仲間の成長物語であり、ヒューマンドラマがそのメインの内容となっています。そのため、囲碁のルールを全く知らない人でも楽しく読むことができます。
主人公のヒカルは物語初め、初心者の状態から囲碁をはじめますが、その後多くの仲間やライバルに出会い、戦っていきます。佐為という囲碁の達人の霊がつくことによってヒカルは加速度的に囲碁の実力をつけていきますが、その間に多くの敗戦や仲間との別れ、昨日の仲間とのライバル関係での死闘などを経験して人間的にも成長していきます。作中に出てくる囲碁での戦いや、人間関係、ヒカルの成長などの一つ一つのストーリーがいずれも心に残るものばかりで、何度でも読み返しても毎回楽しむことができます。物語の後半に、ヒカルととある重要キャラクターの別れのシーンが出てくるのですが、そのシーンに関しては、何度読んでも泣きそうになってしまいます。ストーリーが分かっているはずなのに感動してしまう、そういった漫画はなかなかあるものではないと思うのですが、ヒカルの碁は何度読んでも感動で泣ける、そんな作品となっています。
ヒカルの碁は作画担当の小畑健さんにスポットがあたることも多い作品ではありますが、原作・ほったゆみさんのストーリーテリングも一級品であるといって間違いないでしょう。
気迫みなぎる碁の戦いが熱い

Ⓒヒカルの碁
囲碁のルールを分からなくても楽しめるヒカルの碁ですが、その囲碁での対局も碁のルールを知らなくても楽しむことができます。原作者のほったゆみさんのストーリー展開やキャラの内面描写と作画の小畑健さんによる演出で、作中に出てくる囲碁での真剣勝負は実に熱いものとなっています。終わるまではどちらの棋士が勝利するのか分からないという戦いも多く、緊張感のある対局を楽しむことができます。バトル漫画などでもよくありますが、作中の名勝負と言われるような名勝負がヒカルの碁には沢山出てきます。ヒカルの宿命のライバルともいえる塔矢アキラと佐為の戦い、ヒカルとアキラの一局、ヒカルの院生仲間達との対局などなど、数えきれない程の名戦が繰り広げられます。囲碁についての知識のない読者が読んでも、その対局シーンでは対局者達の一挙一動に息をのんでしまうし、そして熱戦だったと感じてしまう、そんな演出が凝らされているヒカルの碁という作品は稀有な存在であるといえます。
小畑健さんの作画が美麗で逸脱

Ⓒヒカルの碁
ヒカルの碁を語る上で避けて通れないのが、作画を担当している小畑健さんの美麗な作画です。ヒカルの碁以前にも「CYBORGじいちゃんG」や「人形草紙あやつり左近」などの作品を手掛けており、ヒカルの碁執筆開始時点ですでに高い作画力を誇っていた小畑健さんですが、その作画力はヒカルの碁という作品が進むにつれてさらに進化を遂げていきます。意図はしていないと思いますが、ちょうど主人公のヒカルが小学生から、中学生、中学卒業と徐々に成長していくのにあわせていくように小畑健さんの作画も上達・成長していきます。(一漫画読者でしかない自分が小畑健さんの絵にこのようなコメントをするのは非常におこがましい限りですが…汗)
特に物語中盤以降の囲碁の対局シーンなどでは、対局者二人が醸し出す緊迫感、表情による凄味、喜びや悔しさなど、囲碁を知らない人でもその作画だけで手に汗を握ってしまいます。
このヒカルの碁という作品があったからこそ、後の「DEATH NOTE」や「バクマン」、「プラチナエンド」といった小畑健さんの作画が代表される作品ができたといっても過言ではないでしょう。
まとめ
原作のほったゆみさんと、作画の小畑健さんのコラボが生み出す青春囲碁漫画「ヒカルの碁」。他の週刊少年漫画ではなかなか出会うことのできない人間ドラマと端麗な世界描写がそこにはあります。これまで未読だったという方はぜひ一読くださいませ。
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